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12月 町長あいさつ
早いもので12月ですね。先日は東京で全国町村長大会がありました。例年だと紅白歌合戦が行われるNHKホールで、2,000人を超える人が集まり、盛大に行われます。しかし今年はコロナの影響で、人数を制限して場所を変えて行いました。その中でも必要なことは確認し合って、「国に対しての要望は出していこう」「みんなでこれからも頑張っていこう」と気持ちを一つにして大会を終えました。
この会に参加して、佐賀県が国の支援制度を使って企業から必要な人材を受け入れることを知りました。ここまで国が支援するのだと思いましたが、総務省の人が「どんどん使ってください」と言っていたので、担当課へは検討するようお願いしています。コロナ禍で模索している事業がたくさんあると思いますが、積極的に挑戦すれば補助金が出ることもあります。国や県の支援制度があるものは使うことがとても大事です。ただ補助金を受けるには県や国の皆さんと同等かそれ以上の力が必要です。「この事業は必要なんだ」ということをしっかりと訴えて、負けないような力をつけてください。
こういう状況なのでなかなか事業をやりにくいのが現状です。地域づくり懇談会も例年なら20カ所ほどでありますが、今年は3カ所ほどでした。毎年開催していた年賀交歓会も中止しました。関係者の皆さんが大勢集まり、年の初めに気持ちを一つにして、「今年もいい町をつくっていこう」という確認の場でもあったので残念です。今までとは違う対応をしなければならないので、皆さんも苦労されていることでしょう。しかし、いつまでもこの状態が続くとは私は思っていません。必ず反転攻勢できる、しないといけない時期が来るはずです。今は感染拡大防止にしっかりと向き合わないといけません。この状況なので内子町から感染者が出ることもあり得ます。そのときには「大変だったね」と声を掛けて、優しい目で見守ってあげてください。職員が感染した場合も残った人が職場を守り、町民の皆さんにもしっかり説明していく必要があります。
今から100年ほど前にはスペイン風邪が流行して、世界で何千万人という人が亡くなられました。その後、不況に陥った歴史がありますが、おそらく現在の世界の経済状況はリーマンショック以上の落ち込みになっていて、これからももう少し落ち込むと思います。収束しても回復までに時間がかかりそうです。そんな状況でロシアが小麦に、カンボジアやベトナムなどが米に輸出の規制をしていて、保護貿易主義的な政策が見え始めています。自国民を大事にする気持ちは分かりますが、決して良い事ではありません。世界各国が力を合わせて命を守り、経済を支えていくことが大事です。
コロナ禍でマスクなどが手に入らなかったり、ECMO(エクモ)というコロナで重症になった人を処置する機械を使う仕組みができていなかったりと、日本の弱点のようなものが少しずつ浮き彫りになっています。これを一つ一つ解決し、食や医療は自分の国で整えるなど基本的ことを構築しないといけないと思います。そうでなければ、何のためにコロナで大きな犠牲を払ったのかということになり兼ねません。町というよりも国全体でこういう意識を持って取り組むことが大事だと思います。
12月は議会があります。特別な臨時議会がなければ、町長として最後の議会になるので最後までしっかりとやり遂げたいと思います。どうぞ皆さんの力を貸してください。いろいろなことで12月は忙しいですが、健康には気をつけて風邪ひかないように頑張ってください。
令和2年12月1日