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町長室へようこそ

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年6月10日更新

6月 町長あいさつ

 もうすっかり夏ですね。私も米作りをしていますが、農協職員の話では水の便利の悪いところでは、早生の作付けを諦めた農家が出てきているそうです。なかなか大変そうですね。これから果樹が楽しみになってくる季節になります。内子町では桃や梨、ブドウ、そして柿。今が一番大事な時期ではないかと思います。梅雨前線がもう少し北上しないと、いろいろなところに影響が出るのではないでしょうか。私も家からの行き帰り、いつも小田川を見ていますが、水位が下がっているのを感じます。私が小さい頃の小田川ではなくなっています。気象も関係するのでしょうが、やはり内子町は約8割が山。戦後植えた木が50年、60年、70年と経過し、生長に伴って山に保水力がなくなっているのではないでしょうか。

 先日、愛知県尾張旭市で全国植樹祭がありました。天皇皇后両陛下のご臨席を賜り、全国から5,000人以上の出席がありました。緑の少年団や自治体の皆さん、山や自然環境に関する団体や個人の皆さんらが出席する中で、盛大に開催されました。尾張旭市の森林公園は約530ヘクタール。日本で最初に森林公園の指定を受けました。大木や広い芝生、池もあり、市民の憩いの場であるのを感じました。愛知県の三河地域には木曽川があり、江戸時代から木材を切り出しては川下に流す、一大流通基地であったといわれています。それゆえ、三河地域には大工であったり瓦屋であったりと、さまざまな職人たちが集まっていました。そしてあの名古屋城を造り上げたのです。愛知県知事の話によると、愛知県だけで製造品出荷額等は約42兆円。本当に驚きました。まさに、稼ぐ力のトップランナーです。トヨタやMRJの三菱航空機といった会社があり、日本の物づくりをけん引しています。式典は学生や小さな子どもたち、木曽川で木遣りの経験がある人たちが登場し、高齢者の皆さんによる素晴らしい木遣り歌なども披露されるなど、全体を通していい植樹祭でした。

 木材は高度経済成長時代にはすごく需要があり、たくさんの木を植樹しました。今、低迷の中にあってなかなか伐採されない木が増えています。私たちは日常の暮らしや業務の中で、木を活用する仕組みを確立していかなければなりません。使って、植えて、手入れをして、そしてまた切って、使って、植えて――。そういう循環が日本全国に必要なのです。そのためには、都市と中山間地域の関係性が重要になってきます。何気なく水道の蛇口をひねれば水が出るという暮らしにどっぷりと浸かっている中で、上流域の私たちが山に木を植えて、下刈りや枝打ちをし、しっかりと山に向き合って暮らしていく。そして都会で暮らしている人たちに、木材の良さや使うことの大切さをどのようにアピールしていけばいいのか、これが大切になってきます。幸い、内子町は東京都豊島区と関係を結んでいます。豊島区の子どもたちが内子町に来て、小田川で鮎をとったり小田深山で夏の夜空を楽しんだり、いろいろな仕掛けがこれから考えられると思います。小田深山の良さは素晴らしいものがあります。私たち自身はあまり気付いていないかもしれませんが、カメラマンやトレッキングをする人たちなど、いろいろな分野で小田深山に魅せられている人たちが沢山います。都会の子どもたちにもあの素晴らしさを味わせてあげられれば、もっと都市と農村の良い関係が築けるのではないでしょうか。

 6月15・16の両日、内子座で立川談春さんの落語。8月には文楽もあります。日本全国から2,000人ほどが訪れますので、しっかりとお迎えをしましょう。そして、私たちも楽しみましょう。