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令和7年6月2日
6月になりました。これから梅雨に入ります。地球温暖化の影響か、雨の降り方が昔と違い激しくなっています。7年前の西日本豪雨では、住宅が浸水し、道路や水路、農地が崩落するなどの大きな被害が発生しました。降り続ける雨で小田川の水位が上昇し、このままでは堤防を越えるのではと危機感を覚えたものです。以来、国や県の協力で、小田川の河床に堆積した大量の土砂を計画的に掘削していただき、洪水による危険性をできる限り抑えています。しかし大雨が降れば土砂崩れや浸水など、さまざまな災害が想定されます。今一度、避難路を確認するなど災害に対する備えを行ってください。
さて5月の大きなイベントをいくつか報告します。
5日には「いかざき大凧合戦」が開催されました。午前中は風が弱く心配しましたが、午後には程よく吹き、出世凧も合戦凧も空高く舞いました。今年の100畳凧の文字は、躍進の「躍」でした。惜しくも高く揚がることはかないませんでしたが、皆さんとドキドキしながら見守り、楽しませてもらいました。保存会の凧踊りや、内子高校郷土芸能部の和太鼓演奏など、イベントを盛り上げてくださった多くの皆さんに感謝申し上げます。
9~12日の4日間、姉妹都市であるドイツ・ローテンブルク市から、マルクス・ナザー市長を含む20人の訪問団が内子町を訪れました。9日に歓迎交流会を行った他、10日の「ドイツフェスタ2025」にも参加していただきました。他にも町並み保存地区や石畳地区、小田深山を散策するなど、各所で町民と交流しました。訪問団の皆さんを見て、同市の環境や自然保護に対する意識の高さを改めて感じたところです。「中世の宝石箱」と呼ばれる同市の皆さんから「内子町はどこへ行ってもとても美しく、温かいおもてなしを受けた」との言葉をいただいたことを、とてもありがたく思います。
2013年から開催しているドイツフェスタは、ドイツ・ミュンヘンで開催されるビールの祭典「オクトーバーフェスト」にちなんだイベントです。内子町は「日本のビール王」と呼ばれた髙橋龍太郎氏の生誕地であり、ビールとの関わりが深く、そのこともドイツフェスタにつながっています。髙橋氏はドイツでビール醸造を学び、昭和初期にはアサヒビールの前身である大日本麦酒株式会社の社長になりました。最盛期には国内で7割のシェアを占めたそうです。今年は髙橋氏の生誕150周年の節目を迎えます。今、当たり前のようにビールを飲めるのは、内子町の先人が純国産のビールを作ろうと頑張ってくれたおかげであることを、覚えておいてください。
18日には子どもフェスティバルが行われました。雨のため初めて共生館での開催でした。準備や運営に戸惑った面もあると思いますが、例年のように親子連れなど大勢が来場し、楽しい時間になったと思います。関係者の皆さん、本当にありがとうございました。
さて6月は内子町議会議員の改選後、初めての町議会定例会が行われます。町からは22件の議案を提出しました。一般会計の補正予算については、町長選挙のため7年度当初予算で見送った約21億円を計上します。当初予算と合わせると一般会計予算は122億円あまりとなります。今回の補正予算は、第3期内子町総合計画に掲げた事業、私が公約に掲げた事業を進めるためのものです。議会で承認をいただき次第、「元気いっぱい、わくわくするまち」を目指して、それぞれの事業に取り組んでいきます。
今月もよろしくお願いいたします。