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令和7年2月 町長あいさつ

ページID:0134357 更新日:2025年2月17日更新 印刷ページ表示

2月のごあいさつ(就任あいさつ)

令和7年2月6日

 1月26日の内子町長選挙において、皆さんから信託を受け、引き続き町の舵取り役を任されました。改めて重責を感じ、身の引き締まる思いです。町のさらなる発展のため、全力で取り組みます。
 選挙にあたり、町内各地域にお住いの皆さんとお話しをさせていただきました。農林業関係では高齢化や担い手不足、有害鳥獣による農作物への被害、物価高騰の問題について、商工業では同じく後継者問題や人手不足による経営への不安などを伺いました。また子育て環境の改善や高齢者福祉の充実についての要望、人口減少・高齢化により伝統芸能や地域行事が消滅の危機にあること、公共交通の問題、インフラの整備など、切実な声を聞かせていただきました。これらをしっかりと受け止め、政策を着実に実行することで皆さんにお返しすることが町長の役割であると考えています。内子町が目指す将来像「町並み、村並み、山並みが美しい持続的に発展するまち」の実現に向けて、7年度からの「第3期内子町総合計画」に掲げる事業に全力で取り組んでいきます。

 これまで人口減少対策として、「稼ぐ力のあるまち」、「住み続けられるまち」を目指してきました。今後もこの考えを引き継いでいきます。「稼ぐ力のあるまち」をつくるには、農林業や商工業、観光業などの産業が所得を上げ、元気になることが最も重要です。産業を担う皆さんの元気な姿を、子どもたちや町外の人、移住希望者に見せることが大切です。町はその応援をしていきます。また同時に「住み続けられるまち」でなければなりません。引き続き子育てや教育への支援、移住者の受け入れ、企業誘致、防災対策、健康で生き生きと暮らせる高齢者福祉の充実、自治会活動支援、魅力ある風景づくり、道路や水道など生活基盤の整備、次世代技術の活用、エコロジータウンの推進など行います。

 町長2期目にあたり、重点的に取り組む事項について紹介します。
 まず、内子町の基幹産業である農林業についてです。担い手確保や農業用資材・農機具購入補助などを引き続き行いながら、新しい技術の導入や高収益作物への転換を進め、農林産物の生産量と販売額を増やしたいと考えています。また新規就農研修施設を活用し、農業で独立するまでのサポート体制の構築や、町内で実家の農業を継承する人に給付金を交付する「親元就農支援事業」、町内の林業事業体に就業した人に給付金を交付する「林業就業支援事業」などで、農林業の担い手確保を応援します。
 町産品の販売額増加を目指し、引き続き首都圏などでの営業活動や内子ブランドの確立に向けた取り組み、道の駅「内子フレッシュパークからり」「小田の郷せせらぎ」の機能強化にも力を入れたいと考えています。

 商工業の活性化も重要です。人手不足が進む中、町内企業に就職する新卒者に奨励金を給付する事業の創設や、設備更新に対する支援などで企業を応援します。また「はじめる・つなぐ商工活性化支援事業」や「事業承継マッチング事業」など、町内での創業・起業、事業拡大または承継を応援し、担い手確保に取り組みます。

 観光業の振興にも力を入れていきます。内子町のシンボルである内子座は休館中ですが、楽屋を活用した企画展などを開催しています。今後、八日市・護国町並み保存地区や旧森家住宅の活用に加え、和ろうそくや手すき和紙をはじめとする伝統工芸、小田深山の美しい風景など、今ある地域資源に磨きをかけていきます。また二次交通の充実や、「日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)」の活用、せとうちDMOや(一社)四国ツーリズム創造機構との協力などを進め、持続可能な観光地として質の向上に取り組みます。まちの魅力を余すことなく発信し、インバウンドを含む観光客や交流人口を拡大させることで、商工業・観光業の活性化につなげていきます。

 次に、子育てや教育についてです。妊娠前から出産、育児、就学まで切れ目のない支援を行います。特定不妊治療や不育治療への支援、高校生までの医療費無償化、修学旅行費の支援など、子育て世帯の負担を軽減するための事業を実施します。また放課後子ども教室の充実、児童公園の整備など、子どもたちが健やかに育つ環境を整えていきます。教育面では、児童・生徒の基礎学力の向上を図るとともに、ふるさと教育を実施して地域の歴史や文化、産業を学んでもらい、自分たちの住む内子町への誇りと郷土愛を育みます。また国際的な視野を持つ人材の育成に向け、ALT(外国語指導助手)を増員し、姉妹都市ドイツ・ローテンブルク市との交流を生かして英語教育を充実させていきます。

 移住者の受け入れと企業誘致にも積極的に取り組みます。移住者の受け入れについては、移住コーディネーターなどによる情報発信や相談体制の充実を目指すとともに、ワーケーションや地域おこし協力隊制度の活用など、仕事を切り口とした受け入れの強化を図ります。企業誘致については、新たな働く場の確保として重要だと思うので、県や大学などの機関と連携しながら実施していきます。

 災害対策は特に重要だと考えています。頻発する豪雨災害に加え、近い将来発生の恐れがある南海トラフ巨大地震への備えをしっかりと行います。引き続き、地域の防災拠点や避難所となる自治会館の建て替え、老朽化した空き家の除却、木造住宅の耐震化と家具の固定への支援などを進めていきます。また防災の専門家である危機監理監を地域に派遣し助言を行うなど、地域防災力の強化を図ります。消防団の機能を強化するため設備更新も行い、災害に強い安全安心のまちづくりを行います。

 次に高齢者福祉と自治会活動の支援についてです。人生100年時代を迎えた今、元気に暮らし続けることが大切です。健診の受診率向上や、民間事業者と連携した健康意識の底上げを図ります。また障がいのある人が住み慣れた地域で自立して暮らせる取り組みを進めていきます。関係機関や近隣市町などと連携し、救急医療体制の維持に努めるとともに、公共交通網の再構築を図るなど、誰もが健康で安心して暮らすことができるまちを目指します。自治会活動については、地域づくり計画書に基づく活動の支援を行うとともに、人口減少や高齢化により自治会運営が困難となった地域の再編などに伴走します。必要に応じて地域おこし協力隊などの外部人材を活用するなど、地域課題解決に向けた取り組みを支援します。

 景観まちづくりは今後も推進し、魅力ある風景の創造に努めます。内子座の保存修理事業や、町並み保存地区の修理・修景事業にも引き続き取り組みます。また新たな魅力を創出するため、内子本町通り商店街の無電柱化や街灯整備、旧森家住宅の整備、坂町小公園の整備などを進めていきます。

 次世代技術の活用も考えています。さまざまな分野でデジタル技術を活用し、より良い公共サービスを提供できるよう、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、生産性や利便性の向上、効率化や省力化を図ります。

 環境政策については、6年3月に行った「ゼロカーボンシティ宣言」を基に、脱炭素社会への取り組みを実施します。再生可能エネルギーの導入や、環境教育の推進など、新たな環境基本計画に基づいて「エコロジータウン内子」の実現を目指します。

 この他にも取り組まなければならない課題はたくさんあります。それらの解決と、総合計画に掲げた事業をしっかりと進めることで、「みんなが元気いっぱい、わくわくするような期待感の持てるまち」を創造していきたいと考えています。
 私たちの町がより良い未来へ進むには、皆さんの力が必要です。今後ともご理解、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。


町長あいさつ(令和7年度)
町長あいさつ(令和2年度)
町長からのお知らせ